八八のルール
八八の詳細ルール。手役14種、でき役6種、特殊ルール(下り賃・みずてん・法度・下げる)を解説します。
概要
八八とは
八八は基本3人で行う花札の本格的なゲームです。「出・下り」の仕組みにより3〜7人まで参加可能です。札の合計点264点を3人で割った88点が基準となることから「八八」と呼ばれます。12点 = 1貫(かん) という独自の単位を使います。
上級者向け
八八は花札の中で最も複雑なルールを持つ本格的なゲームです。手役・でき役・特殊ルールが多く、まずはこいこいや花合わせに慣れてからの挑戦をお勧めします。
準備
札の点数
ゲームの流れ
場の種類決定と出・下り
場札から小場・大場・絶場を判定。参加者が「出る」「下りる」を決定し、下り賃・追い込み賃を処理します。
手役の発表と精算
出た者が手役を発表し、役代をこの時点で徴収します。
場の札を合わせる
手札から1枚出して場の同じ月の札と合わせ、山札からも1枚めくって合わせます。法度に注意します。
精算
でき役・特殊役を判定し、みずてん・下り賃・取り札の精算を行います(後述)。
手役(14種)
- 配られた手札の構成で成立する役です。他のプレイヤーから点数を徴収できます。
- 手役は2つのグループに分けられ、重複した際は各グループで最も役代が高いものが1つずつ有効になります。
- 柳の札4枚は化札として使用でき、カス札が含まれなければならない組み合わせの手役(「赤」「短一」「十一」「光一」「空素」)において、カス札として扱う事が出来ます。本来の札として扱う事も可能ですが、そのどちらかに限られ二重には使用出来ません。
赤系(Group A)
手札のカテゴリ構成による手役です。このグループ内で最も高い役1つが有効です。
赤(あか)
短冊札が2枚以上あり、残り全てカス札(色は不問)
短一(たんいち)
短冊札1枚とカス札6枚
十一(といち)
タネ札1枚とカス札6枚
光一(ぴかいち)
光札1枚とカス札6枚
空素(からす)
7枚全てカス札
抜け役(+1貫)
赤・短一・十一・空素の手役を持つ場合、遊戯の結果として取り札の合計が89点以上になれば、手役代が1貫加算されます。
三本系(Group B)
同じ月の札の組み合わせによる手役です。このグループ内でも最も高い役が有効です。
三本(さんぼん)
同月札が3枚揃っている
立三本(たてさんぼん)
藤・菖蒲・萩の同月札3枚、または桐のカス札3枚
喰付(くっつき)
同月札が2枚ずつ3組ある
手四(てし)
同月札が4枚全て揃っている
はねけん
同月札3枚が1組、2枚が2組
一二四(いちにし)
同月札4枚が1組、2枚が1組
二三本(ふたさんぼん)
三本が2組(片方が立三本でも可)
二立三本(ふたたてさんぼん)
立三本が2組
四三(しそう)
同月札4枚が1組、3枚が1組
飛び込み(+1貫)
三本・立三本(及びこれらを含む重複役)を持つ場合、遊戯の結果として三本・立三本を構成していた札を全て自分で取れたら、手役代が1貫加算されます。
でき役(6種)
取り札の組み合わせで成立する役です。
五光(ごこう)
光札5枚すべて
四光(しこう)
「柳に小野道風」以外の光札4枚
猪鹿蝶(いのしかちょう)
萩のタネ(猪)・紅葉のタネ(鹿)・牡丹のタネ(蝶)の3枚
赤短
松・梅・桜の短冊3枚
青短
牡丹・菊・紅葉の短冊3枚
七短(ななたん)
「柳の短冊」以外の短冊札のうち7枚
特殊役(3種)
特別な条件で成立する高得点の役です。これらの特殊役が成立した月は、手役が発表されていても吹き消し(無効)となります。
素十六(すじろく)
カス札を16枚以上取った場合
二た八(ふたはち)
取り札の合計点が168点(基準点+80点)以上
総八(そうはち)
3人全員の取り札が88点
変動する特殊役
素十六は16枚を超えたら1枚ごとに+2貫加算。二た八は168点を超えたら1点ごとに+1貫加算。総八は親の役で、胴二とビキ(子2人)が親に10貫ずつ支払います。
特殊ルール
みずてん — 見ず出の宣言
親のみが札を配る前に手札を確認せず「出」を宣言できる特殊ルールです。
制約
- 「出・下り」の選択ではなく「出」の宣言のみ
- 宣言すると配られた札がどんな手でも必ず出なければならない
報酬
- その月の終了時に取り札の合計点が89点以上であれば、下りた者も含め参加者全員から1貫ずつ受け取れる
下り賃 — 退場料
ゲームから下りる(退場する)プレイヤーが支払う料金です。退場する順番が遅いほど高くなります。
- 1番目の退場: 1貫(12点)
- 2番目の退場: 1.5貫(18点)
- 3番目の退場: 2貫(24点)
- 4番目の退場: 2.5貫(30点)
下り賃はその場に置いておき、月の終了時にその月の勝者(手役を除く最多得点者、同点なら席順が早い方)が受け取ります。
追い込み — 下ろされた者への補償
出た3人が決まった後に自動的に下ろされた者(追い込まれた者)がいる場合、下ろされた者の手札に応じて出た者3人がそれぞれ追い込み賃を支払います。
- 手役がある場合: その手役代の半分
- 出来役に関係する札(光札・柳以外の短冊札)がある場合: 3点(1/4貫)× 枚数
- 出来役が丸々ある場合(「つかみ」): その出来役代の半分
- 上記に該当しない場合は無し
条件が重複した場合は、すべての追い込み賃を合計して受け取れます。追い込み賃はその場で精算します。
場の種類 — 場札による倍率決定
配られた場札の内容によって、その月の得点倍率が決まります。
場の判定
- 小場(こば): 場札に光札が無い場合。×1(基準)
- 大場(おおば): 場札に「松に鶴」「桜に幕」「芒に月」がある場合。×2
- 絶場(ぜつば): 場札に「柳に小野道風」「桐に鳳凰」がある場合。×4
特殊ケース
- 該当する光札が複数ある場合は「二代縛り」となり、その枚数分の月数だけ場が続く
- 大場と絶場が重複した場合は絶場優先
法度 — プレイ中の制限
相手のでき役(四光・赤短・青短)や飛び込みの完成を助ける行為を禁止するルールです。
禁止される行為
相手があと1枚ででき役を完成させそうな時:
- その残り1枚の札を場に捨てること
- その同月札を場に捨てること
- その残り1枚が場にあるのに取らないこと(手札に同月札がある場合)
違反した場合
- でき役の法度違反: そのでき役代を2人分1人で負担
- 飛び込みの法度違反: 増加分の2貫を1人で負担
例外
- 手札が残り1枚の時は法度にならない
- 残り2枚で両方が法度札の場合は、役代の少ない方を先に捨てれば法度にならない
下げる — でき役を保留して続行
札合わせの途中ででき役が完成した場合、完成させた者はその月の遊戯を終えるか続けるかを選択できます。続ける場合は「下げる」と宣言し、さらに新たな役を狙います。下げた者はいつでも下げを取り消して遊戯を打ち切ることもできます。
なお、でき役が発表された場合は札の点数での精算は行いません。
追加役が成立した場合
- 成立した役すべての合計点を獲得
追加役が成立しなかった場合(下げ賃)
下げた後に新たな役ができなかった場合、下げ賃として役代の半額を返さなければなりません(実質、役代が半額になります)。
- 誰にも役ができずに終了: 他の2人から役代の半額を受け取る
- 下げを取り消して打ち切り: 他の2人から役代の半額を受け取る
- 他の者に役ができた場合: 他の2人から役代の半額を受け取った上で、その役ができた者に対し役代を2人分1人で負担する(通常の倍額)
精算の流れ
八八の各月は以下の手順で進行・精算されます。
場の種類の判定
配られた場札の内容から、小場・大場・絶場を決定します。
出・下り/追い込み賃
「出る」「下りる」を決定し、下り賃を置きます。追い込みがあれば追い込み賃をその場で精算します。
みずてん・手役の宣言と精算
みずてん(親のみ)は札の配布前に宣言。手役の発表と役代の精算はこの時点で行います。
遊戯(札合わせ)
手札と山札で場の札を合わせていきます。法度に注意しながらプレイします。
でき役の精算
でき役が遊戯中に成立した場合、または「下げた」後誰にも役が出来ずに終了した場合、その時点で役代を精算します。 でき役の精算を行った場合、特殊役や取り札の精算はしません。
特殊役の精算
全ての札を合わせ終わった時点で特殊役の成立を確認します。 特殊役が成立した場合、手役は吹き消し(無効)となります。精算後、下り賃の精算に移ります。
取り札の精算
でき役や特殊役が出来なかった場合は取り札合計点から基準点88点を引き、場の倍率を掛けて精算します。
下り賃の精算
下り賃はその月の勝者(手役を除く最多得点者)が受け取ります。
遊戯の終了
遊戯の終了
- 事前に決めた回数(一般的には一年 = 12回戦)を行います
- 全回戦終了後、累計得点の高い者が最終的な勝者です
- 各月の勝者が次の月の親となります