猪牡忠臣のルール
猪牡忠臣(遠州花)の詳細ルール。手役・打ち切り役・でき役、相場制度、コツの宣言を解説します。
概要
猪牡忠臣(ししぼちゅうしん)とは
猪牡忠臣(別名:遠州花)は相場制の花札ゲームです。基本3人で行い、「出る・下りる」制度により3〜7人まで参加可能です。でき役や打ち切り役を素早く作り、相手より高得点を取ることが目的です。下り賃・追い込み賃はありません。
準備
札の点数
「柳に小野道風」の扱い
猪牡忠臣では「柳に小野道風」は光札ではなくタネ札として扱います。相場の判定でも光札に含まれません。
ゲームの流れ
札を配る
場札6枚、手札7枚になるように配ります。
場札の公開
場札を公開し、光札の枚数で相場(本場)を確認します。
出る・下りるの宣言
親から反時計回りに、その回に参加するかを宣言します。
コツの宣言
出たプレイヤーのみ、親から順に一巡、相場を引き上げるかを宣言します。
手役の公開
手役がある場合は自分の前に表向きに置き、公開します。
札合わせ
手札から1枚出して場の同じ月の札と合わせ、山札からも1枚めくって合わせます。打ち切り役が成立した場合はその時点で終了します。
勝者の決定と精算
獲得した札の合計点が高い者、または打ち切り役を成立させた者が勝ちです。勝者が相場の点数を他の「出た」プレイヤーから受け取ります。
相場の決定 — 場札の光札による
場札に含まれる光札(松に鶴・桜に幕・芒に月・桐に鳳凰)の枚数で相場が決まります。
場の判定
- 平場(光札なし): 1本場
- 光場(光札あり): 光札の枚数 + 1 = 本場
相場と得点
- 1本場: 勝者は出たプレイヤーから各1点
- 2本場: 勝者は出たプレイヤーから各2点
- 3本場以上: 同様に本場の数だけ各プレイヤーから受け取る
見ずコツ — 手札を見ずに相場引き上げ
出る・下りるの宣言前、手札を見る前であれば相場を引き上げることができます。見ずコツを宣言した場合、一巡目は必ず出る必要があります。
出る・下りる — 参加の選択
手札を配布した後、親から反時計回りに参加するかを宣言します。
- 出る場合: 出る旨を伝える
- 下りる場合: 下りる旨を伝え、手札を山札に戻す
4人以上が出る場合
相場を1つ上げ、3人に絞られるまで繰り返します。一巡ごとに相場が上がり、上限はありません。
コツ — 相場引き上げの宣言
出る・下りるの宣言後、出たプレイヤーのみが親から順に一巡、相場を引き上げるかを宣言します。
- 上げる場合: 「コツ」と宣言(相場が1つ上がる)
- 上げない場合: 「ナシ」と宣言
手役(5種)
札が配られた時点で成立している役です。公開してからプレイします。
四本(しほん)
同月札4枚
三本(さんぼん)
同月札3枚
ソッペ
手札が全てカス札
十一(といち)
タネ札1枚と残り全てカス札
短一(たんいち)
短冊札1枚と残り全てカス札
手役の公開ルール
- 四本・三本: 該当する札を公開した上でプレイします。
- ソッペ: 全ての手札を自分の前に公開してプレイします
- 十一・短一: 一旦全ての手札を公開して確認後、手札に戻してからプレイします
- 杜若・菊・桐の札が4枚揃っていた場合は、申告して配り直しとなります
打ち切り役(3種)
これらの役が成立した時点で、手札や山札が残っていても即座に終了します。
四光(しこう)
柳を除く光札4枚
赤短
松・梅・桜の赤短冊3枚
青短
牡丹・菊・紅葉の青短冊3枚
でき役(8種)
取り札の組み合わせで成立する役です。獲得した札の合計点に加算されます。
猪牡忠臣(ししぼちゅうしん)
「萩に猪」「牡丹に蝶」「柳に小野道風」の3枚
猪牡(ししぼ)
「萩に猪」「牡丹に蝶」の2枚
猪忠(ししちゅう)
「萩に猪」「柳に小野道風」の2枚
月ホト(つきほと)
「芒に月」「藤にホトトギス」の2枚
ネギシ
杜若(5月)の札4枚
キクシ
菊(9月)の札4枚
ゲタシ
桐(12月)の札4枚
フケ
終了時に獲得した札の合計点が15点以下
フケの注意
フケが成立した場合、その者の勝利となります。ただし、手役を公開していた場合は、合計点が15点以下でもフケは成立しません。
勝者の決定と精算
勝敗の決定
- 獲得した札の合計点が高い者、または打ち切り役を成立させた者が勝者です
- 同点の場合は席順で決定: 親 > 中(胴二)> ヒケ(ビキ)
- 勝者は相場の点数を他の「出た」プレイヤーから受け取り、次の回の親となります
- 事前に決めた回数(一般的には一年 = 12回戦)を行い、累計得点の高い者が最終的な勝者です
精算の例(2本場、赤短成立、3人参加)
相場 = 2(本場)× 2(赤短倍率)= 4点
勝者: 他の出た2人からそれぞれ4点 = +8点
敗者A: −4点
敗者B: −4点