猪牡忠臣のルール

猪牡忠臣(遠州花)の詳細ルール。手役・打ち切り役・でき役、相場制度、コツの宣言を解説します。

概要

猪牡忠臣(ししぼちゅうしん)とは

猪牡忠臣(別名:遠州花)は相場制の花札ゲームです。基本3人で行い、「出る・下りる」制度により3〜7人まで参加可能です。でき役や打ち切り役を素早く作り、相手より高得点を取ることが目的です。下り賃・追い込み賃はありません。

準備

人数3人(3〜7人まで参加可能)
手札各7枚
場札6枚
使用する札48枚すべて

札の点数

光札30点 × 4枚(柳はタネ札扱い)
タネ札10点 × 10枚(小野道風含む)
短冊札5点 × 10枚
カス札0点 × 24枚

「柳に小野道風」の扱い

猪牡忠臣では「柳に小野道風」は光札ではなくタネ札として扱います。相場の判定でも光札に含まれません。

ゲームの流れ

1

札を配る

場札6枚、手札7枚になるように配ります。

2

場札の公開

場札を公開し、光札の枚数で相場(本場)を確認します。

3

出る・下りるの宣言

親から反時計回りに、その回に参加するかを宣言します。

4

コツの宣言

出たプレイヤーのみ、親から順に一巡、相場を引き上げるかを宣言します。

5

手役の公開

手役がある場合は自分の前に表向きに置き、公開します。

6

札合わせ

手札から1枚出して場の同じ月の札と合わせ、山札からも1枚めくって合わせます。打ち切り役が成立した場合はその時点で終了します。

7

勝者の決定と精算

獲得した札の合計点が高い者、または打ち切り役を成立させた者が勝ちです。勝者が相場の点数を他の「出た」プレイヤーから受け取ります。

相場の決定 — 場札の光札による

場札に含まれる光札(松に鶴・桜に幕・芒に月・桐に鳳凰)の枚数で相場が決まります。

場の判定

  • 平場(光札なし): 1本場
  • 光場(光札あり): 光札の枚数 + 1 = 本場

相場と得点

  • 1本場: 勝者は出たプレイヤーから各1点
  • 2本場: 勝者は出たプレイヤーから各2点
  • 3本場以上: 同様に本場の数だけ各プレイヤーから受け取る

見ずコツ — 手札を見ずに相場引き上げ

出る・下りるの宣言前、手札を見る前であれば相場を引き上げることができます。見ずコツを宣言した場合、一巡目は必ず出る必要があります。

出る・下りる — 参加の選択

手札を配布した後、親から反時計回りに参加するかを宣言します。

  • 出る場合: 出る旨を伝える
  • 下りる場合: 下りる旨を伝え、手札を山札に戻す

4人以上が出る場合

相場を1つ上げ、3人に絞られるまで繰り返します。一巡ごとに相場が上がり、上限はありません

コツ — 相場引き上げの宣言

出る・下りるの宣言後、出たプレイヤーのみが親から順に一巡、相場を引き上げるかを宣言します。

  • 上げる場合: 「コツ」と宣言(相場が1つ上がる)
  • 上げない場合: 「ナシ」と宣言

手役(5種)

札が配られた時点で成立している役です。公開してからプレイします。

四本(しほん)

同月札4枚

100点

三本(さんぼん)

同月札3枚

50点

ソッペ

手札が全てカス札

100点

十一(といち)

タネ札1枚と残り全てカス札

50点

短一(たんいち)

短冊札1枚と残り全てカス札

50点

手役の公開ルール

  • 四本・三本: 該当する札を公開した上でプレイします。
  • ソッペ: 全ての手札を自分の前に公開してプレイします
  • 十一・短一: 一旦全ての手札を公開して確認後、手札に戻してからプレイします
  • 杜若・菊・桐の札が4枚揃っていた場合は、申告して配り直しとなります

打ち切り役(3種)

これらの役が成立した時点で、手札や山札が残っていても即座に終了します。

四光(しこう)

柳を除く光札4枚

相場の3倍

赤短

松・梅・桜の赤短冊3枚

相場の2倍

青短

牡丹・菊・紅葉の青短冊3枚

相場の2倍

でき役(8種)

取り札の組み合わせで成立する役です。獲得した札の合計点に加算されます。

猪牡忠臣(ししぼちゅうしん)

「萩に猪」「牡丹に蝶」「柳に小野道風」の3枚

100点

猪牡(ししぼ)

「萩に猪」「牡丹に蝶」の2枚

50点

猪忠(ししちゅう)

「萩に猪」「柳に小野道風」の2枚

50点

月ホト(つきほと)

「芒に月」「藤にホトトギス」の2枚

50点

ネギシ

杜若(5月)の札4枚

50点

キクシ

菊(9月)の札4枚

50点

ゲタシ

桐(12月)の札4枚

50点

フケ

終了時に獲得した札の合計点が15点以下

勝利

フケの注意

フケが成立した場合、その者の勝利となります。ただし、手役を公開していた場合は、合計点が15点以下でもフケは成立しません。


勝者の決定と精算

勝敗の決定

  • 獲得した札の合計点が高い者、または打ち切り役を成立させた者が勝者です
  • 同点の場合は席順で決定: 親 > 中(胴二)> ヒケ(ビキ)
  • 勝者は相場の点数を他の「出た」プレイヤーから受け取り、次の回のとなります
  • 事前に決めた回数(一般的には一年 = 12回戦)を行い、累計得点の高い者が最終的な勝者です

精算の例(2本場、赤短成立、3人参加)

相場 = 2(本場)× 2(赤短倍率)= 4点
勝者: 他の出た2人からそれぞれ4点 = +8点
敗者A: −4点
敗者B: −4点


他のルールとの違い

こいこい
花合わせ
猪牡忠臣
人数
2〜5人
3〜7人
3〜7人
精算方式
勝者の役点数
基準点との差分精算
相場×倍率
複雑さ
★★☆☆☆
★★★☆☆
★★★☆☆
ゲーム時間
普通
やや長い
やや長い